緩和ケアチーム « - 独立行政法人国立病院機構 和歌山病院

患者さん向け情報

チーム医療

緩和ケアチーム

当院では、平成20年4月1日から緩和ケアチーム活動を本格的に行っています。

緩和ケアとは

 緩和ケアとは簡単に言うと、病気やその治療によって起こる苦痛を取り除く治療のことです。昔は手の施しようのない末期の状態になった場合に麻薬などによって痛みのみを取り除くことでしたが、現在当院で行われている緩和ケアはそういったものではありません。当院では、肺がんの診断や治療を積極的に行っています。その際、積極的治療の妨げになっているのが痛みです。痛みは患者さんの精神力を疲弊させ、睡眠を邪魔し、食欲を低下させ体力を奪います。この痛みを取り除き、患者さん自身が積極的に治療へ参加し、自分らしい生活を取り戻していただくのが、新しい緩和ケアです。


緩和ケアチームの活動

 当院の緩和ケアチームは、医師、看護師、薬剤師、栄養士などが自分たちの職業能力を最大限に活用し、和歌山病院におけるがん患者及び家族が、できる限り良好なQOLの実現のため緩和ケアを提供し、あわせて和歌山病院の緩和ケアの質向上を図ることを目的として活動しています。緩和ケアチームは各病棟に患者さんの痛みを察知してくれるメンバーを配置しています。また、常にチームメンバーが主にがんによる痛みの起こりやすい病棟を巡回しており、これらの情報から痛みに困っておられる患者様を探し介入しています。
 もしも、痛みにお困りの患者様がおられた場合には、これらのメンバーが訪問し、痛みの内容を評価します。その情報をもとにチーム責任者である医師の指導のもと、当院のがん性疼痛看護認定看護師が患者さんの疼痛緩和計画をマネジメントし、看護師による生活支援、薬剤師による薬剤管理、栄養士による栄養管理といった職域を超えたサポートを実現しています。
 当院緩和ケアチームは病棟回診も行っており、上記の痛みに困っておられる患者さんの発見のみならず、一度介入した患者様の継続的支援も行い、患者さんがお持ちの問題点を主治医と共有しています。

 現在の緩和ケアの目的は終末期の症状緩和のみならず、がん化学療法のつらい副作用や治療中の疼痛を積極的に緩和することにより、患者さんにより良いがん治療を提供するためのサポートへと変化してきています。
 緩和ケアチームの介入により、痛みが軽減もしくはなくなった患者さんがより積極的に治療に参加された例は枚挙に暇のないほどです


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